期間限定仏教画
※ちょっとこわい話やグロテスクな描写があるので苦手な人は注意です。
今でこそ六道珍皇寺周辺は京都の観光地になっていますが、平安時代は鳥辺野と呼ばれ、風葬が行われていた土地でした。
写真の「六道の辻」とは冥土への通路。ここはあの世とこの世の境目なのです。
毎年お盆の前、8月7日〜10日にご先祖様の精霊(お精霊さん)をお迎えするため、六道珍皇寺を参詣する行事があります。これを「六道まいり」と呼びます。
この期間は近隣の六波羅蜜寺や西福寺でもお精霊さん迎えの行事が行われています。
その六道まいりの4日間だけしか一般公開されていない西福寺の檀林皇后九相図を一目見たいが為、去年の2014年8月10日、台風の中、東京から六道参りに訪れました。
写真はその日の京都駅。JR運転見合わせだらけ。
こちらは鴨川。
さて檀林皇后の九相図です。
「九相図」は人が亡くなり、朽ちていく様子を九つに分けて描いた仏教画です。
檀林皇后は修行中の僧の心すら乱してしまう程絶世の美女だったと言い伝えられています。その事態を憂いた皇后は亡くなる際、自らが醜く腐り朽ちていく様を見せることで世は諸行無常であることを伝え、人々の煩悩を断とうとしました。
ずっと観たいと思い続けてたので感無量でした。ちなみに好きすぎるあまりこの逸話を元にした絵本も描きました。上の絵は自分で描いたものです。
こちらは地獄絵。下で阿鼻叫喚が繰り広げられているというのに、閻魔様にっこり笑ってるように見えます。
よく見ると中央(現世?)の左のところに檀林皇后らしき女性。食べられてる。
こちらも地獄絵。風葬されているような様子。
西福寺は六道珍皇寺と六波羅蜜寺の間にある小さなお寺。なんとなく落ち着きます。
こちらの九相図、地獄絵が観ることが出来るのは今年はあと2日。
地元の方々がご先祖様の精霊をお迎えに行かれる行事ではありますが、毎年多くの人が参詣されているので一度訪れてみることをおすすめします。あと六道珍皇寺の期間限定金の御朱印がかっこいいので御朱印集めてる方もぜひ。
あと別日に京都の風葬地として化野念仏寺にも訪れたんですが、なんとなく写真は撮れませんでした。